H5系のおもちゃの試作品を入念にチェックするトイコーの社員ら。「全国の子供たちに北海道新幹線の開業を知ってほしい」と話す(中川明紀撮影)

【H5系】JR北海道初の新幹線車両。車体側面のラベンダーなどをイメージした紫色のラインが特徴だ。商品化する企業はライセンス料を支払う。問い合わせはJR北海道総務部法務グループ(電)011・700・5800(代表)へ

【どこでもユキちゃん】道の新幹線PRキャラクターで事前承認を受ければ無料で商用利用できる。特例でH5系のデザインを無料で一緒に使える場合も。詳しくは道新幹線推進室(電)011・204・5333へ

【ずーしーほっきー】北斗市の公式キャラクターで、「キモかわいさ」が人気だ。事前承認を受ければ無料で商用利用できる。問い合わせは北斗市企画財政課(電)0138・73・3111(代表)へ

【キーコ】渡島管内木古内町の公式キャラクターで、「木古内駅新幹線観光駅長」を務める。事前承認を受ければ無料で商用利用できる。問い合わせは木古内町産業経済課(電)01392・2・3131(代表)へ

 北海道新幹線の関連商品を、道内外の企業が開発、販売する動きが熱を帯びてきた。10カ月後に迫った開業は、大きなビジネスチャンスに映るからだ。JR北海道は知名度アップにつながると期待し、道や、停車駅ができる沿線自治体も、自慢の「ご当地キャラクター」を使ったグッズを増やそうとPRに熱心だ。既に道外で進んでいる取り組みと合わせ、現状を探った。(経済部 十亀敬介、長谷川紳二)

 北海道新幹線の主役は、なんと言っても開業後にたくさんの旅行者を乗せて走るH5系車両だ。このH5系のデザインを採り入れた商品は7月以降、続々と登場する予定だ。JR北海道は「開業ムード盛り上げにプラスになる」と歓迎する。

 現在、道外企業を中心に約50社がJRに商品化を持ちかけている。玩具や菓子、文房具などさまざまで、「申し込みは日々増えている」(総務部)という。

 玩具業者のトイコー(東京)は、H5系のおもちゃを全国の百貨店などで売るため試作品の最終チェックに入った。今秋の発売を計画しており、北海道新幹線の運行計画の発表時期とほぼ重なる。

 同社商品企画開発部の山本和史(かずしと)部長(46)=日高管内門別町(現日高町)出身=は「北海道新幹線の知名度が高まるのと並行し、商品を売り込みたい」と力を込める。

 道も開業PRの一環で新幹線PRキャラクター「どこでもユキちゃん」の商品化に取り組んでいる。これまで30社近くが、ぬいぐるみや、飲料ラベルなどにユキちゃんをあしらった商品計60点以上を、世に出している。

 現時点では道外企業の引き合いが多い。道新幹線推進室は「道外で新幹線が開業した時は地場企業がグッズを売り出し、販路開拓につなげた」と指摘、道内企業の参入を促す方針だ。

 また、新幹線駅ができる道内の2自治体も知名度向上の好機とみて、ご当地キャラクターを使った商品開発を企業に働きかけている。北斗市の公式キャラ「ずーしーほっきー」は独特の風貌(ふうぼう)が話題を呼び、120点以上の商品が生まれている。市の担当者は「開業が近づけば、さらに企画が増えそう」と手応えを語る。

 一方、渡島管内木古内町の公式キャラ「キーコ」の商品数は、20点余りと多くない。現状では地元企業の取り組みが中心だが、同町は「菓子のラベルにキーコをあしらうなど、商品化の相談を気軽に寄せてもらえれば」と呼びかけている。