▽第14節 札幌 2―0 群馬 (5月17日、正田醤油スタジアム群馬)

 古田が1.5列目の前線に、櫛引がDFラインに名を連ね、ベンチには2度の大けがから戻った深井が準備。札幌は風下からのスタートだった。

 風上を利した群馬の前半の攻めをしのぎ、均衡を破ったのは都倉だった。後半開始早々、細かいパス交換から右サイドでボールを持つと、長いストライドを利用して縦に突破し右足クロス。強引に縦に行くあたりは都倉らしいが、もっと良かったのは、入れたクロスがシュート性の強いボールだったこと。

 強いボールには、オウンゴールなど何かが起こるだろうという都倉の意図があったと思う。都倉の思惑は的中し、反応しきれなかったDF乾大知のハンドを誘った。PKゲット。都倉はそれを冷静に決め、札幌に流れを呼び込んだ。都倉の強引なプレーの裏には冷静な判断、計算があった。

 そして追加点を決めたのは、都倉を兄のように慕う荒野であった。本来のポジションではない、右のアウトサイドの位置で汚れ役をこなす荒野は、良く言うとバランスをとってハードワークしているが、悪く言うと得点に絡む仕事が何もできずに結果を出せていなかった。

 この日も何度も相手の裏へランニングして、群馬のDFラインを押し下げる地味な仕事。ボールは上州のからっ風に流されてつながらず、荒野のランニングは「からっ走り」。しかし、荒野は走るコースを変えて外から中へ、ゴール前に飛び出した。

 その危険な動きを神様、いや稲本は見逃さなかった。サイドチェンジと見せかけ、敵をも欺いた稲本からの最高のパスを受けて荒野はやっと結果を出した。

 バルバリッチ監督は荒野のからっ走りできる運動量も高く評価しているが、やはりセンスのある選手は真ん中で仕事をしてほしい。(平川弘=サッカー解説者、元日本代表)

群馬戦
選手名 出場 評価 ひとこと
GK
具聖潤 そんなに出番なし
DF
櫛引一紀 逆襲防ぐスライディング
河合竜二 体張りシュートブロック
福森晃斗 都倉へセンスあるボール通す
MF
荒野拓馬 やっと結果出す
稲本潤一 荒野へのパスはさすが
深井一希 ここからだよ
宮沢裕樹 打つ意識がロングボレー
堀米悠斗 ミスあるも運動量
FW
古田寛幸 アピール不足
イルファン 元気出るチェイス
ニウド やりづらそうだが…
上里一将 バランス考える
都倉賢 とどめ刺さなきゃ

※出場は◎フル出場 ▽先発途中交代 ▲途中出場
 評価はA大変良い B良い C普通 D悪い -採点不可