▽第8節 札幌 2―3 浦和 (4月22日、埼玉スタジアム)

 最寄り駅の浦和美園駅から埼玉スタジアムまでの15分ほどの歩道は、あふれんばかりの屋台とサポーターでぎっしり。2002年のW杯の日本対ベルギー戦も埼玉スタジアムだったが、あの時とさほど変わらない盛況ぶりはすごい。

 真っ赤な浦和サポーターに交じって札幌サポーターもアウェーの白ではなく、赤黒のホームユニホームで堂々と闊歩(かっぽ)していたのはさすがであった。

 沖縄キャンプでの練習試合では、浦和に「チンチン」にされ、J1の壁を思い知らされた札幌。J1首位の浦和、しかも完全アウェーでどこまでできるかドキドキしながらキックオフの笛を聞いた。

 先制点はコーナーキックからの失点で、崩されたものではなかったが、ラファエルシルバの反応の速さ、身のこなしは異次元のもの。こぼれ球に寄せ切れずに被弾したが、仕方ないと気持ちの切り替えはできていた。浦和の多彩なボール回しに崩壊寸前だった札幌だが、GK具の好守でしのいで兵藤の同点弾を呼び込んだ。

 都倉、菅、兵藤の3人が絡んで見事に浦和DFを崩した。都倉と菅のパス交換の間に、兵藤がスペースに飛び出す3人目の動きというやつだ。3人の距離感も良かったが、菅のパスを胸で前に押し出した兵藤のファーストコントロールは、レベルの高さを感じさせた。

 これまでアシストは二つあったものの、兵藤のゴール前での仕事には不満を感じていた。相手DFに脅威を与えるプレーが少なかったからだ。これからもゴール前にせっせと顔を出してほしい。

 決勝点となった興梠慎三のPKシーン。横山の足に興梠の足が接触し、笛が鳴った。興梠の方が横山に勝手に触れた不可抗力というのが正解だろう。

 ただ、1発目は具のセーブでしのいだが、ふつうならそこでやられていたはずなので仕方ない。力的には3―2のスコア以上の差はあったが、浦和としっかり打ち合えたのは自信を持っていい。意味のある勝ち点0だったと思う。(平川弘=サッカー解説者、元日本代表)

浦和戦
選手名 出場 評価 ひとこと
GK
具聖潤 好守なければもっと被弾
DF
金眠泰 背後突かれる
横山知伸 PK接触は相手からだが
福森晃斗 FKとシュートブロック
MF
早坂良太 どっぷり裏取られる
上原慎也 採点不可
荒野拓馬 ターンして
小野伸二 おとりでアシスト
宮沢裕樹 ラファについていたが
兵藤慎剛 得点でやっと存在感
田中雄大 関根を止めれず
内村圭宏 運んでクロス
菅大輝 先制点に絡む
FW
都倉賢 きっちり対応され不発

※出場は◎フル出場▽先発途中交代▲途中出場
 評価はA大変良いB良いC普通D悪い、―は採点不可