▽第20節 札幌 1―1 大分 (6月29日、札幌ドーム)

 試合に負けないのはいいことだが、ホームゲームで勝ちきれない状況が続くのはちょっと問題である。

 9引き分けは、徳島の10に次いでJ2では2番目の多さ。この引き分けの多さが、最後にどちらに転ぶのか。昇格にあと勝ち点1足りなかったとなる可能性もあるので、ちょっと心配である。

 最下位に沈む大分は監督が交代し、球際の厳しさや攻守の切り替えの速さを前面に押し出す徹底ぶりだった。得点力の乏しさと守備の再構築を図るには、手っ取り早いやり方である。

 札幌はまんまとその思惑にはまり、前半早々に失点。何をやってもうまくいかず、退屈な試合展開となった。

 前半の終了間際、大分にDFラインを崩された決定機をGK具がセーブしてくれなかったら、ゲームは終わっていたかもしれない。

 そんな状況を打破するため、バルバリッチ監督は後半の立ち上がりからメンバーをいじって流れを引き戻そうとした。運動量が足りず元気のなかった稲本に代えて、深井を投入した。さらに攻撃的なポジションに、荒野を投入しようとスタンバイさせた。

 しかし、ユニホームに着替え準備万端だった荒野は、一度ベンチへ下がり状況を見ることに。荒野はどこのポジションもこなせる選手だが、考えられる交代選手は前線の内村、古田か中盤のサイドの前寛之あたりか。結局荒野は内村と代わってピッチに入ったが、投入を遅らせたことで交代候補?だった前寛之や内村が働いて、同点ゴールが生まれた。

 結果的には、バルバリッチ監督の采配が当たったことになる。サッカーは分からない。終盤は小野のプレーも見られて、盛り上がったが、札幌には勝ち越す力がまだない。(平川弘=サッカー解説者、元日本代表)

大分戦
選手名 出場 評価 ひとこと
GK
具聖潤 集中欠くも決定機防ぐ
DF
櫛引一紀 気になる空中戦競り負け
河合竜二 高松やっつけて
福森晃斗 つなぎの安定感なし
MF
前寛之 内村へ完璧なクロス
稲本潤一 元気なし
深井一希 悪くなかった
宮沢裕樹 得点起点サイドチェンジ
堀米悠斗 後半は裏つく動き
FW
古田寛幸 突破の仕掛けなし
小野伸二 試運転は合格
内村圭宏 交代前に古巣に一発
荒野拓馬 コース狙って
都倉賢 マーク外し失点

※出場は◎フル出場▽先発途中交代▲途中出場
 評価はA大変良いB良いC普通D悪い、―は採点不可