質問 30代男性。たまに喉に何か引っかかっているかのような違和感があります。痛みはなく、食事の時につっかえるようなことはありませんが、気になります。耳鼻咽喉科で鼻からファイバースコープを入れて診てもらい、総合病院でも口からの内視鏡を入れてもらいましたが、いずれも異常は見つかりませんでした。どんな病気、病状が考えられるでしょうか。

 回答 喉の違和感や引っかかり感を感じて、耳鼻咽喉科を受診する患者さんは少なくありません。この場合に耳鼻咽喉科で行う検査として咽頭鏡検査や鼻からのファイバースコープ検査を行い、咽頭や喉頭に病気がないかどうかを調べます。

 この検査で異常が見つからない場合は、上部消化管内視鏡(胃カメラ)を行ったり、頸部エコー検査などを行うこともあります。

 相談者は既に耳鼻咽喉科でファイバースコープ検査を行い、さらに胃カメラも行っているので、咽頭から喉頭さらに食道にかけての「できもの」などはないものと思われます。

 このように、いろいろと検査を行っても咽頭や喉頭に異常は見つからず、原因不明の喉の違和感がある場合、「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」といった病名で呼び、さまざまな薬を使った治療も試みられています。ただ、1回の検査では小さい病変を見つけることが困難なことがあるので、定期的に診察を受けることも大切です。

 最近では、食生活の欧米化(肉や油成分の多い食事など)に伴い、胃酸が食道に逆流することで生じる「逆流性食道炎」が日本人にも増えてきました。この逆流性食道炎により、喉に違和感を感じることがあり「咽喉頭酸逆流症」と呼ばれます。食道の検査で異常がないと診断された場合でもこの症状が出る場合があります。

 これまで咽喉頭異常感症と思われていた中に、この病気が隠されていることが分かってきています。この場合には薬による治療で改善することもあります。

 いずれにしても、もう一度近くの耳鼻咽喉科の先生に相談してみることが大切ではないでしょうか。(恵佑会札幌病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 渡辺昭仁さん=札幌市白石区 )