店先で愛嬌(あいきょう)のあるタヌキ3体が出迎えてくれる郷土料理「北海ぼん太」。タヌキなら「ポン太」じゃないの? とツッコミを入れたくなる。

 店の中には、壁一面に歴史を感じさせる写真。その中に唐草模様のジャケットを着た男性を見つけた。「これ私です。昔から東京ぼん太のファン。トレードマークの唐草の衣装は7着持ってるよ」と笑うのは、マスターの荒木英助さん(75)。なるほど、店名はここから付けたのか。

 荒木さんは若いころ、東京の浅草や神奈川県の箱根で修業。北海道に戻り、この地で開店し、今年でなんと47年。地元で長く愛されている店である。

 冷えた体を温めようと、定番の「ラムのしゃぶしゃぶ」を注文。たっぷりの野菜と道産ラムを手作りのごまみそダレに付けて口に運ぶ。とろけるように軟らかいラム。そして、その甘さに感激。ニラのうま味も体に染み渡る。さらに、熱々の「グラタン」を。カボチャやブロッコリー、江別・トンデンファームのベーコンなどがゴロゴロ入り、ボリューム満点。体の芯から温まった。

 酒のつまみももちろん充実。日本酒を加えて5時間煮込む「豚足」は、箸でつまむとほろりと崩れる。驚くほど臭みがなく、味わい深い。「ザンギ」は道産鶏モモ肉を使いカリッと香ばしい。タレに漬け込まず、絡めてすぐに揚げるのがポイントだという。

 冗談を言って笑わせてくれるマスターの話術についつい長居し、お酒が進む。昭和の薫りが色濃く漂う店で、ゆったりとくつろいでほしい。

<メモ>
 「郷土料理 北海ぼん太」は江別市野幌町57の9。(電)011・384・0422。営業時間は午後5時~11時30分。年末年始を除き無休。58席(禁煙席なし)。駐車場なし。