審査評  「それぞれの秋」をテーマにした「フォトランド HOKKAIDO」は、90人から263点の応募がありました。紅葉した木々が織り成す美しい風景や行楽を楽しむ人々など、秋の気配を印象的に写した作品が数多く寄せられました。
 1席の「帰ろう」は札幌の中島公園で撮影されました。池のほとりのベンチで語らう親子。家に帰るのでしょうか。男の子が立ち上がり歩き始めました。紅葉が映える水面に浮かんだシルエットが、親子のぬくもりと物語を感じさせるようです。
 2席のうち「朝の牧場」は北見市の牧場の風景です。雪がうっすらと積もった牧場に朝日が差し込み、幻想的です。15年前から30回ほど通い、初めて出合った光景。粘りが会心の作につながりました。
 「夢大きく」は北大構内のイチョウ並木で、記念写真を撮るためにジャンプする中国人観光客です。魚眼レンズで低い位置から撮影、楽しげな女性の笑顔からは歓声が聞こえてくるようです。
 3席は3点です。「RUN」は公園の落ち葉の中を歩く女性の足元です。軽やかに舞い上がる落ち葉に晩秋の風情が感じられます。
 「ぶら下がってごめんよ」は木の実をついばむ鳥を撮影。先客の鳥の羽をつかみ、ぶら下がったように見える瞬間を捉えました。
 「俺の収穫品」は家庭菜園で収穫したタマネギを前に満足そうな表情を浮かべる男性です。収穫の喜びが伝わってきます。
(北海道新聞社写真部次長 植村佳弘)

2016年12月3日北海道新聞夕刊掲載

1席

「帰ろう」
伊藤博章さん=札幌市

2席

「朝の牧場」
大鹿静彦さん=北見市

「夢大きく」
鈴木佳夫さん=岩見沢市

3席

「ぶら下がってごめんよ」
長友逸郎さん=札幌市

「RUN」
寺谷泰広さん=函館市

「俺の収穫品」
加藤憲秋さん=恵庭市

佳作

「山おやじの午睡」
佐々はる香さん=札幌市

「日の出デート」
大戸瑠夏さん=札幌市

「紅葉狩り」
真田美代子さん=後志管内倶知安町

「夕暮れ模様」
田村謙次さん=室蘭市

「落ち葉の季節」
佐藤幹夫さん=苫小牧市