分刻みのスケジュールで移動する函館商工会議所青年部のキャラバン=8月25日、茨城県古河市のJR古河駅

 約1年半後に北海道新幹線開業を控える函館の経済界が、新たな有望市場として北関東と南東北に熱い視線を送っている。新幹線による時間短縮効果が大きい両地域との経済交流拡大を見込んで函館商工会議所青年部は8月下旬、両地域の33商工会議所を2日間で巡るPRキャラバンを敢行した。両地域からも国内を代表する観光都市・函館との連携に期待する声が強まっている。(函館報道部 和賀豊、東北臨時支局 安本浩之)

 「東京―新函館北斗間が最速3時間台。新幹線開業で近くなる函館にぜひ来て下さい」。キャラバン初日の8月25日午後。宇都宮市内の宇都宮商工会議所を訪れた函館商工会議所青年部の須田新崇会長は、慣れない本州の蒸し暑さに汗をぬぐいながら力説した。

 キャラバンは計18人で、主に東北新幹線沿線の33商工会議所を3班に分かれて回った。それぞれ本業でも多忙な身だが、分刻みの移動スケジュールと1カ所当たりの滞在時間30分という強行軍をこなした原動力は、新幹線開業後の商機への期待にほかならない。

 所要時間が現在より1時間以上短縮される人口107万人の仙台市、空路に代わり新幹線が所要時間で最短となる人口52万人の宇都宮市。南東北と北関東を代表する両都市への売り込みに特に力が入る。25日夜は3班全員が仙台で合流、現地の商工会議所青年部と親交を深めた。

 函館側の期待は、両地域からの観光客の増加と、水産加工品など函館産食品の販路拡大だ。

 函館物産協会の田口修会長は「北関東は特に有望。栃木県内での新幹線開業PRを強化したい」と意欲を示す。9月中旬に宇都宮市内の東武宇都宮百貨店で行われる北海道物産展で、函館観光をPRするブースに、新幹線の紹介パネルを初めて掲示する。新幹線で本州と北海道がつながることをイメージしてもらうため、青函圏の商品だけを集めた物産展も検討していく。