生きの良い真ツブ。大きなものほど縦に入った成長脈が目立つ

 赤、青、白、磯、タコ、シオ。全て札幌市中央卸売市場に入荷している「ツブ貝」の種類を表す言葉だ。実はツブ貝という貝はなく、エゾバイ科などの巻き貝を通称してこう呼んでいる。道内各地でさまざまな種類のツブ貝がとれ、産卵期前の4月~6月が旬。

 種類やサイズによって料理法が変わる。小さければしょうゆ煮、食べ応えのあるものはバターで炒めると美味。ただ、ツブ貝の多くは「アブラ」と呼ばれる唾液腺に毒を持っているので、取り除いてから食べた方が良い。

 水産仲卸・星野水産の中下貴彦さん(45)は「殻から出ている身を指でつついて、ぐにゅぐにゅっと力強く動くのは生きがいいよ」と教えてくれた。

 最も高価でうまいとされるのが真ツブだ。同・河上水産の柳堀(やなぎぼり)司さん(44)は「食感がコリコリとして磯の香りも良く、甘みが強い。刺し身が1番いいね」と話す。真ツブの殻には成長脈というひれ状の突起があるのが特徴だが、他の種類と見分けるのは難しい。

 札幌市や関係者らによると、17日現在、ツブ貝全体の卸売価格は1キロ当たり378~7806円。真ツブは、スーパーなど小売店で中サイズが1個650円前後だ。(岩内江平)