男性特有の精巣腫瘍は日本では少なく、あまり知られていないがんです。比較的治る割合が高いものの、20~40代の働き盛りに発症することが多いため、仕事や家庭生活に支障が出て悩む患者もいます。そんな人たちに、治療や闘病の実情を伝えたい―。2010年に設立された患者会が、新たな患者に情報を提供し、相談に乗るなどの支援活動を展開しています。

 済生会滋賀県病院(滋賀県栗東(りっとう)市)の三木恒治院長(泌尿器科)によると、精巣腫瘍は日本人では人口10万人当たり1~2人程度とまれな病気です。成人男性の精巣にできる腫瘍の大半は、精子になる前の未成熟な細胞から発生します。「気づくきっかけのほとんどが精巣(睾丸(こうがん))の腫れ。片方だけが腫れ、痛みはないことが多い」。比較的硬いしこりが特徴で、後腹膜のリンパ節や肺への転移で見つかる場合もあるという。