<質問> 生後6カ月の長男について。2カ月ごろから湿疹があり、アトピー性皮膚炎と診断されました。ステロイド軟こうを塗ると湿疹はすぐ良くなりますが、やめると数日でぶり返します。このままの治療で良いのかいろいろ心配です。

 <回答> アトピー性皮膚炎は乳児の約1割に認められるほど多い病気です。皮膚を外部刺激から守るバリアー機能と皮膚の保湿力低下が関係しています。皮膚が赤くかゆくなりますが、これは皮膚に炎症があるためです。炎症を抑えるのには、ステロイド軟こうをきちんと塗ることが最も大切です。

 まず大事なのは湿疹の程度と部位に合わせて適切な軟こうを選ぶことですが、これは医師の仕事です。そこで決められた量と回数を皮膚の症状、すなわち皮膚の赤みやザラザラ・ごわごわが消えるまでしっかり塗りましょう。そして良くなった皮膚の維持には、ステロイド軟こうを予防的に塗る「プロアクティブ療法」が有効です。

 具体的には皮膚が良くなったら、毎日のステロイド軟こうを1日おきに塗ります。さらに調子が良ければステロイドを週2回、週1回、2週1回などと徐々に間隔をあけていきます。湿疹がなくてもステロイドを予防的に塗ることで再発を減らし、再発しても軽いため、結局ステロイドの使用量が抑えられ、副作用の心配もまずありません。なお、保湿剤は毎日塗りましょう。

 アトピー性皮膚炎といえば食物アレルギーが有名ですが、食物が関係するのは3割程度とされます。現在、アトピー性皮膚炎では、バリアー機能が低下した皮膚が原因となって、その後の食物アレルギーが起きるという考え方が注目されています。食物アレルギーの有無にかかわらず、むしろ予防のために皮膚をきれいに保つことが重要なのです。(瀬川雅史=のえる小児科院長)