自家製みその仕込みに励む講座参加者ら

 昔は多くの家庭で愛用していた自家製みそ。自分で造るのは大変そう…と思いがちだが、意外に簡単で、おいしさは市販品に負けないという。ベターホーム協会札幌教室が2月末に開いた講座で、みそ造りの第一歩、仕込みを取材した。

 みそは、こうじ菌の働きで大豆を発酵・熟成させた食品。材料などの違いでさまざまな風味のみそが出回るが、今回教わったのはスーパーでも手に入る乾燥米こうじと塩、大豆を使ったオーソドックスなみそだ。2キロのみそを仕込み、約4カ月後の完成を目指す。

 みそを仕込む容器に適しているのは、木のたるや陶器のかめのほか、食品保存用のポリ容器など。重しはみそと同じ重さのものを用意するが、漬物石のほか食塩の袋や水を入れたペットボトルなども使える。「塩の袋などを使う場合は中身が漏れないよう清潔なポリ袋などで密閉して」と講師の吉田恵さん。ちなみに記者は、2キロ分の鉄アレイを使うことにした。

 大豆は市販の水煮を使うと手間が省けて便利。大豆を鍋で温め、熱いうちにマッシャーなどでよくつぶす。講座ではポリ袋に豆を入れてもむようにつぶす方法も紹介された。好みにもよるが、電動クッキングカッターを使えば粒感がなくなるまでつぶせる。

 豆とこうじ・塩をムラなくしっとりするまでよく混ぜ、仕込み容器にきっちりと詰めていく。雑菌よけの食品用アルコールスプレーなどを使い、容器内側の余分な汚れを拭き取るとカビ防止になる。みその表面をラップで覆って押しぶたと重しを載せ、ふた(できない場合は紙をかぶせる)をすれば仕込み完了。ここまで1時間程度でできる。

 この先は、各自持ち帰り熟成に入る。冷暗所でまず1カ月置く。適温は10~15度。お勧めは床下や家の北側にある玄関など。「冷蔵庫の中は温度が低すぎてこうじ菌が働かない」という。1カ月後容器を開けてみて、押しぶたに褐色の水(みそだまり)が上がっていたら順調だそう。みそを混ぜ合わせて上下を返したり、みその表面に生えたカビを取り除いたりする「手入れ」を行い、再び1カ月待つ。この作業を繰り返し、4カ月程して独特のよい香りがしたら完成という。

 講座で強調されたのは「子育てと同じ。構い過ぎないこと」。様子見は1カ月ごとにとどめ、カビが生えても慌てず取り除きラップで密閉すればよいという。

 講座に参加していた札幌市東区の主婦、佐藤一枝さん(65)は「出来上がりが本当に楽しみ。みそ田楽にしたい」と話していた。(元井麻里子)

■自家製みその造り方

◆材料(できあがり2キロ分) 米こうじ(乾燥)500グラム、大豆水煮缶1150グラム、塩225グラム

◆道具 仕込み容器、押しぶた(容器の口径よりやや小さい平皿などでよい)、重し、マッシャー、すりこぎ、バット、ボウル、ラップなど。

◆仕込み方

 《1》みそに直接触れる道具は熱湯をかけて消毒し、雑菌がつかないよう、ふきんなどで拭かずに自然乾燥させる。

 《2》鍋に水300ccと水煮大豆を入れ沸騰させた後、4~5分煮る。ボウルに塩と米こうじを入れ、手でほぐしながらよく混ぜておく。

 《3》大豆をバットなどに移し熱いうちにマッシャーなどでつぶす。つぶし加減は好みで加減する。

 《4》ボウルや仕込み容器につぶした大豆と混ぜたこうじ、塩を入れてムラがなくなるまでよく混ぜ合わせる。

 《5》容器に詰める。空気を抜くように隙間なく押し込む。表面をならしラップで密閉する。容器内側の汚れはキッチンペーパーなどで拭き取る。

 《6》押しぶた、重しの順で載せふたをし、仕込んだ日付を書き込んだ紙などを貼って冷暗所に保存する。

■手入れの仕方

 仕込みから1カ月後、ふたを開け、消毒した木べらでみその上下を混ぜ合わせる。水(みそだまり)が上がっていなければもう少し待つ。カビが生えていたら消毒したスプーンなどで取り、全体をまぜる。再び表面をならしラップで覆い、半分の重さの重し(水が上がっていない時は重さを変えない)をして元の場所へ。これを2回ほど繰り返す。※熟成を終わらせ、保存したい時は冷蔵庫へ。