ちゅるちゅるちゅるちゅる。軽快な音を立てて冬が解けていく。重たい雪の布団はもういらない。眠りから覚めた妖精たちが今か今かと出番を待ち構えている。スプリングエフェメラル。春一番に顔を出す山野草が「春の妖精」と呼ばれることを知って、山野草がぐっとロマンチックな存在になった。

 せっかちなフクジュソウは、雪の合間に顔をだす。黄色い笑顔を見つけると心にぽっと灯りがともる。もう、冬へ逆戻りはさせない。強い意...