津軽鉄道(本社・青森県五所川原市)が所有している「本州最北端の転車台」を復活させようと、津軽鉄道サポーターズクラブ(高瀬英人会長)がクラウドファンディング(CF)を活用して全国から修理費用を募ったところ、目標額を大幅に上回る約185万円が集まった。中泊町の津軽中里駅で約30年間眠り続けた転車台は、補修工事が進行中。同クラブは21日、津軽中里駅構内で転車台の完成を記念した式典と回転の体験イベントを行う。

 転車台は運転台が片方だけについた列車を回転させて進行方向を変えるもの。津鉄が所有する転車台は始発の津軽五所川原駅と終着の津軽中里駅にあり、真下にある1メートル弱の溝に人が入り人力で動かす仕組みになっている。現存する転車台の多くはモーター駆動式などのもので、溝に入って動かす人力タイプは「全国的に数が少ない」(関係者)という。

 1988(昭和63)年ごろまで使用していたが、転車台を必要としていたラッセル車の使用をやめたため転車台が不要となった。以来、転車台は使われずに放置されていた。

 この転車台を地域おこしに生かそうと今年1月、インターネットのCF支援サイト「CAMPFIRE」で資金を募集。41日間で全国の鉄道ファンら163人から約141万円を集めたほか、33人が同クラブに寄付金計約44万円を直接持ち込むなどした。

 津鉄などによると、集まった寄付金で枕木や地面に敷く砂利を購入。現在補修工事として枕木の交換やレールの溶接作業を進めているという。寄付が目標の80万円よりも多く集まったことからレバーの装着や路盤も整備することになった。

 「企画当初はどれくらい反響があるか分からなかった」と高瀬会長。だが寄付を開始してみると目標額は10日で達成した。今回修理するのは津軽中里駅側の1台のみで、反対側の津軽五所川原駅側も修理すればラッセル車も走行可能になるという。高瀬会長は「復活した転車台が観光客を楽しませてくれたら」と期待を寄せた。

 21日に津軽中里駅で開かれる記念イベントでは最後の部品の取り付けや転車台の回転体験を行う予定。寄付者には特製ヘッドマークや、実際に使用した枕木など返礼品を贈呈する。