アマチュア芸術愛好家から作品の発表場所として長年親しまれてきた北見市内の「画廊喫茶 ジャンル」(北7西4)が30日閉店する。開店から45年。愛好家からは「毎月この場所で作品を発表し、批評をもらい育ててもらった思い出の場所。閉店は残念だが、今はただ感謝しかない」と惜しむ声が上がっている。

 同店は1971年、絵が趣味の故稲垣朋宏オーナーと妻の紀子さん(76)が「地元北見に絵を飾る場所を作りたい」と開店。絵を展示するため窓を減らして壁の面積を増やすなどの工夫を凝らし、多くの絵画サークルが展覧会を開く一方、愛好家が芸術論を交わす場でもあった。

 だが、店を切り盛りしてきた紀子さんが2005年に心臓疾患で倒れてから徐々に休業日が増加。娘の力も借りて切り盛りしてきたが、昨年10月には脳梗塞を患い、体調が思うように回復しないことから、やむなく閉店を決めた。

 同店で最後の展覧会を開いている北見の美術愛好者団体「グループ斜面」の田丸忠代表(86)は「ここで成長することができた。(閉店は)心に穴が空くようだが、場を提供してくれた紀子ママには、長い間お疲れさまと言いたい」と店に感謝している。(富樫晴香)