釧路市では3月22日に9年ぶりに「流氷初日」が観測されて以降、流氷が居座り続けている。4月に流氷が見られるのは33年ぶりで、流氷が漂着した海岸線は市民らで連日にぎわっている。一方、釧路・根室管内の漁協では出漁できない日が続いているほか、コンブ漁に深刻な被害が出る可能性も懸念されている。

 釧路地方気象台によると、今季は統計史上最も遅く「流氷初日」を発表した。沿岸のほとんどが流氷で覆われる「接岸初日」は観測されていないが、流氷は一部の沿岸に漂着。いったんは沖合に離れたが、3月下旬から再び押し寄せた。

 釧路市で4月に流氷が観測されたのは1984年以来。満潮時には、釧路川にかかる幣舞橋付近まで「はぐれ氷」とよばれる小さな氷塊が流れてくることも。季節外れの流氷を一目見ようと多くの市民が訪れる千代ノ浦マリンパークでは、流氷の上に乗る人が相次いだ。「危険」と判断した釧路総合振興局は2日夕、海に下りる道への立ち入りを規制した。

 一方、漁業への影響も出始めている。白糠漁協(白糠町)の柳ダコ漁は3日、13日ぶりに出漁できたが、羅臼漁協(羅臼町)は同日予定していた小型刺し網漁の投網を中止し、5日までの延期を決めた。

 春の訪れを告げる釧路沖のツブかご漁は、1日に解禁されたが、釧路市漁協(釧路市)と昆布森漁協(釧路町)が共にかご入れを延期中。関係者は「こんなに何日も居座ることは、いまだかつてない」(釧路市漁協)と嘆く。

 釧路町はコンブの漁場になっている太平洋側一帯に流氷が押し寄せている。昆布森漁協は「5月の資源調査を待たないと分からないが、これだけの勢力の流氷が長くいるので甚大な被害になる」と深刻だ。