連日大勢の見物客でにぎわう第67回さっぽろ雪まつり(実行委主催)。中央区の大通会場では、100を超す小中雪像の安全確認のため、実行委の雪像安全点検員が毎日巡回を続けている。9日以降、日中の最高気温はプラスの予報で、点検員は雪像の倒壊を警戒し、パトロールに励んでいる。

 「よし、異常なし」。アニメのキャラクターや、北海道新幹線など個性あふれる小中雪像40基が並ぶ大通9丁目会場。2人一組で巡回する点検員の佐川賢さん(64)が雪像の上から下まで指をさし、村木彩華さん(20)が持つタブレット端末「iPad(アイパッド)」の画面をのぞき込んだ。雪像完成時に撮影された左・右・正面の写真と見比べ、解けたり崩れたりして形が変わっていないか確認する仕組みだ。

 2人の巡回は毎日午前9時~午後10時に5回。小中雪像計111基が並ぶ大通4~12丁目会場を、1回2時間ほどかけて念入りに確認する。結果は4段階で判定し、最も危険とされる雪像の傾きや一部損壊があればすぐに解体。倒壊につながりそうな亀裂があれば芯材を入れて補強する。7日夕までの点検では、異常は見つかっていない。

 完成写真と比較する点検方法は2013年に始まった。12年に起きた小雪像倒壊による観光客の骨折事故がきっかけだ。昨年の会期中は、暖気と季節外れの雨で小雪像3基が一部倒壊。けが人はいなかったが、実行委は点検の結果、倒壊の危険があるとして計24基の氷雪像を取り壊した。

 実行委によると、雪像は気温がプラスになると解けやすくなり、雨は天敵だ。札幌管区気象台によると、札幌は9日から冬型の気圧配置が緩んで高気圧に覆われる。雨は降らないものの、9日の最高気温は3度と3月中旬並みの予報だ。

 点検員の佐川さんは「雪像が壊れてお客さんがけがをしないよう、特に雪像の細い部分に注意してチェックしたい」と話し、村木さんも「少しの異変も見逃さないようにします」と表情を引き締める。

 実行委によると、つどーむ会場(東区)では、22基ある小中雪像を点検員が1時間おきにパトロール。すすきの会場(中央区)では、警備員が巡回時に氷像60基の状態を確認しているという。(須田幹生)