2030年度開業を目指す北海道新幹線新函館北斗―札幌間の延伸工事が本年度、札幌市内でも着工の見通しとなった。工事が始まるのは、札幌で掘られる唯一のトンネル「手稲トンネル」(小樽市―札幌市手稲区、全長18・8キロ)で、札幌での新幹線施設建設で初の事業。ただ掘削によって大量の残土が出る見通しで、処分地探しが急務となりそうだ。

 新函館北斗―札幌間に掘られるトンネルは、手稲を含め18本。総延長は161キロで、延伸区間211キロの76%を占める。最も長いのは、渡島トンネル(32・7キロ、北斗市―渡島管内八雲町)で、手稲は2番目に長い。出入り口は計画では小樽市朝里川温泉と、札幌市手稲区西宮の沢に設ける。

 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は、手稲トンネル工区のうち、札幌側の富丘工区(4・5キロ、工期約7年9カ月)の入札を7~9月に行う。

 また小樽側の石倉工区(4・5キロ、工期約6年11カ月)は10月以降に入札を実施。いずれの工区も落札業者は本年度中に作業ヤードなどの造成に着手し、18年度から掘削に入る見通し。残る9・8キロについては未定。

 掘削による残土は、札幌側だけで、札幌ドーム1杯分に相当する約160万立方メートルと見込まれている。処分地探しには地元自治体が協力するルール。鉄道・運輸機構と札幌市は昨年から協議を始めたが、具体的な候補地は見つかっていない。ごみ処理場の埋め立て用覆土に活用する案などが出ている。