札幌市内の道路で、マンホール部分の熱が雪を解かしてすり鉢状の段差をつくり、ドライバーのイライラを募らせている。札幌市はマンホールのふたの裏側に断熱性の素材を取り付ける作業を毎年千カ所ずつ進めているが、段差ができやすい場所は除雪回数の少ない生活道路を中心になお約9万5千カ所ある。昨年12月に大雪が降った今冬は、例年よりも早い時期から段差が生じ、車輪が落ちて自動車が壊れたケースもある。

 市下水道河川局によると、マンホールのふたは直径62センチ。鉄製のため熱を伝えやすい。風呂や食器洗いなどで使った生活排水は11~15度で下水管を流れ、その暖気で、ふたの部分の雪が解ける。

 市内のマンホール約21万カ所のうち、こうした状況にあるのは現在約9万5千カ所。「段差は30~40センチになることもある」(管路保全課)という。

 道路維持を担当する市内全10区の土木センターには昨年12月以降、「ハンドルを取られて危ない」「つまずきそうになった」といった苦情が寄せられている。雪の積もった市道を運転していた市内の男性は「マンホールのくぼみに前輪が落ちてバンパーが傷ついたが、(市に)補償はしないと言われた」という。歩行者が転倒してけがをするケースもあるという。

 市建設局は「管理する道路延長は約5500キロと長く、どこで段差ができるか予測できない」(道路管理課)と話し、修理費や治療費の補償に応じていない。