【浦幌】環境省のレッドリストで絶滅危惧2類に指定されているアホウドリの成鳥が、十勝管内浦幌町の沖合約30キロの地点で撮影された。船上から撮影した道東鳥類研究所(十勝管内池田町)の千嶋淳代表(41)によると、アホウドリの幼鳥や若鳥が同じ地点で確認された例はあるが、成鳥は初めてという。

 アホウドリは広げた翼が2メートル以上になる大型の海鳥。幼鳥や若鳥は羽毛が黒く、8年以上かけて背中や翼の一部が白、頭部が黄色の成鳥になる。10月から翌年5月に伊豆諸島の鳥島などで繁殖した後、ベーリング海へ渡る。

 アホウドリが渡りの際、十勝沖を通過することは山階鳥類研究所(千葉)などの電波発信器による調査で分かっていた。

 ただ、約1カ月かけて陸地や海上を休みながら北上する幼鳥や若鳥と違い、成鳥は繁殖地から1週間ほどで一気に移動するため、目視で確認するのは難しかったという。

 同研究所は「魚類が豊富な十勝沖はもともとアホウドリの通り道だった。生息数が増え、確認しやすくなった」として、鳥島などでの保護活動の成果が背景にあると分析する。