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2016年12月10日 曜日(仏滅)

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しゃくし定規

「人間は公平を求めつつ、しゃくし定規を憎む」。この言葉に思い当たる方もいるだろう。戦前、戦後に東大教授などを務めた法学者の末弘厳太郎(いずたろう)さんが、学生に語っていた▼戦前、欧米の法律学校では生徒は校内食堂で食事を取るよう義務づけられていた。末弘さんは慣習と思っていたが、留学してみて、その理由が分かった▼暮らしには涙も怒りも喜びもある。理屈だけ知っていても世の中の問題は複雑で解き明かせない。皆で食べ、先輩らと話をすることで普通の人の感覚も養えるという。今の裁判官ならば市井の人の気持ちも当然、お分かりと思ったのだが▼神奈川・厚木基地の騒音訴訟で、最高裁は住民が求めていた自衛隊機の飛行差し止めを認めなかった。健康被害より防衛上の必要性を優先した。さらに、被害が大きい米軍機の差し止めについては判断すらしなかった▼最高裁は昨年、夫婦同姓規定の合憲判決を出している。行政や米国への気遣いばかり目立つ。どこを見ているのかと思ってしまう。権力が互いにチェックし合う三権分立は、もはや過去の話なのか▼集団的自衛権行使を認めた安保法の違憲性を問う訴訟が各地で起こされている。道内でも来年、有志が提訴する。法廷では平和に関する問題があぶり出されるはず。「それは政治が考えるべきだ」と最高裁が黒い法服の陰に隠れていては、いつまでも遠い存在のままだ。2016・12・10

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