【函館】函館中央署に強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕された後、搬送先の函館市内の病院から逃げた会社員の少年(17)の「逃走劇」は16日未明、少年の出頭という形で決着した。少年は護送した函館西署員2人の目を盗み、はさみを使って腰縄を切り逃げた可能性が高い。騒動の背景には、少年によるはさみの入手、腰縄の切断を相次いで見逃す道警の「二重のミス」があった。少年は出頭時、手錠をしておらず、何らかの方法で外して逃走中に捨てたとみて道警が捜索している。

 「目の前で腰縄を切られて、なぜ、気付かなかったのか。油断していたというほかない」。少年が切断に使ったとみられるはさみが、病院から約300メートル離れた路上で見つかり、道警幹部はうめいた。

 少年は15日、函館中央署が逮捕した未成年者の留置先となっている函館西署に入った後、午後になって体調不良を訴え、函館市医師会病院に搬送された。救急車には同署の男性警部補(60)と男性巡査部長(53)も同乗し、同病院処置室での診療時も、少年のそばで監視を続けていたという。

 医師が「留置に耐えうる」と判断した後、函館西署の護送車が到着した午後6時20分ごろ、付き添いの署員が「行くぞ」と声を掛けると、ストレッチャーの上で寝ていた少年が突然起き出し、手錠が掛かった状態のままで走りだした。