犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案が、15日にも成立する見通しとなった。参院法務委員会採決を省略して参院本会議で採決する「超強行策」を取る構えの政府・与党に対し、道内各地で14日に開かれた抗議集会やデモの参加者は「信じられない暴挙だ」「国民をばかにしている」。政府が強調してきた「丁寧な説明」「誠実な対応」とはほど遠い国会運営に、怒りの声が上がった。

 札幌市中央区の大通公園では、学者や文化人らでつくる「戦争をさせない北海道委員会」が急きょ抗議集会を開いた。約200人を前に、札幌弁護士会の共謀罪法案対策本部本部長代行を務める川上有(ゆう)弁護士は「市民の自由を侵す法案が、これほど説明不足のまま成立しようとしている。絶対に許してはいけない」と拳を振り上げた。

 札幌市東区の主婦吉岡博子さん(67)は「新聞の夕刊に『採決の構え』とあり、飛んで来ました。こんな横暴が許されますか」と硬い表情で語る。札幌市北区の牧師大町信也さん(60)は「手順をしっかり踏むのが政府だと思っていたが、間違いだった。こんなやり方に慣らされてはいけない。反対運動を続けなければ」と怒りをあらわにした。

 集会はツイッターなどで告知され、若者の参加も目立った。北大大学院で刑法を学ぶ藤井愛美さん(22)は「学問の自由すら侵される気がした。最後まで、反対という思いはちゃんと訴えたい」と話した。

 市民団体「戦争させない・9条壊すな!釧路行動実行委員会」は釧路市のJR釧路駅前で緊急集会を開き、約80人が「日本は独裁国家じゃない、民主主義国家だ」と声を荒らげた。